「頭を使うときには、寝床に横になって、なるべく身体を楽にする」
『学生街の殺人』(東野圭吾)の主人公光平の主義である。
わたしもまた、横になって体を楽にして考える。
そこまでは光平とは同じなのだが、残念なことに、いつの間にか寝入ってしまっていることが多い。
目覚めたときは、寝入る前までいったい何を考えていたのかまで忘れてしまっているのだから、まったく始末に負えない。
まあ生来の怠け者なものだから、仕方ない。
第二の手段として、机の前に座し、PCに向かってキーボードを叩きながら考えをまとめていく。
そうすれば眠くならないし、夢中になってキーを叩いているうちに、それこそあっというまに二三時間が経っている。
命の炎が日ごとに細くなっていくのを感じはじめているけれど、もっとも妻に言わせればまだまだ太いそうだが、こんなぼんくらのわたしでも、年を取ってからも頭をつかって取り組めることがあるというのは、実に幸せなことだと思う。
もっと若いころから、熱心に勉強をしていればよかったと、ときどき反省はするけれど、当時はPCはまだなく、すべて手作業だったから、面倒でならず、横になって考え事をしているうちに、熟睡してしまっていた。
PCがあって、はじめて、いまのわたしがあるのだ。
いい時代に生を享けたものだ。
PCというものがなかったら、食べていくために野良仕事に出て終日汗を流し、ときには春画にじとっと見入り、枕草紙を耽読しては胸をときめかせるぐらいのことはあったかもしれないが、おそらくは、ほとんど無為のまま日を過ごし、生涯を終えていたことだろう。
あっ、また、だらだらと愚にもつかないお喋りをしてしまった。
「一般的に企業が抱える問題点」を、「中小企業金融公庫経営情報部」の資料に見つけたので、そのまま引用させていただく。
「経営計画立案」の前にする「問題点の洗い出し」
売上高
販売単価・販売数量の低下
仕入・原材料・外注費
仕入・外注先の見直しをしていない
仕入・外注単価の交渉をしていない
人件費
余剰人員を抱える
残業代が必要以上にかかっている
経費・販管費
販売単価のダウンにより経費費比率が上昇
広告費の費用対効果が測定されていない
売上総利益・営業利益
不採算部門を抱えている
売掛債権
滞留債権が発生
貸倒債権が発生
在庫
滞留在庫が発生
製品の陳腐化・不良在庫の発生
固定資産
土地等の資産が遊休化している
投資有価証券が嵩んでいる
その他の資産
未収入金・仮払金・立替金等が長期にわたって未精算
関連会社・役員等に対する債権が長期滞留