経営者にとって最も大切なことは、いうまでもなく会社を維持し続けていくことです。

そのためにはこれから先一年間で、どれだけの資金が必要なのかを、前もって知っておく必要があります。いうまでもなく、資金がなくなった時点で、会社は即倒産ということになるからです。

経営者は、営業とか新規商品の開発はもちろん重要なことですが、たとえどんなにいい顧客が獲得できても、どんな素晴らしい新商品が開発できたとしても、資金がなければどうにもならない。

経営者は、どんなに忙しくあっても、資金繰りを人任せにするような真似は、絶対にしてはなりません。

経営者の中にも、「売上高」と「営業収入」の違い・「仕入」と「支出」の区別さえできない人がいます。

「売上高」のなかには「受取手形」・「売掛金」等の売上債権が含まれていますから、「損益計算書」に計上されてはいても、まだ現金回収されていないものが含まれています。

つまり「売上高」=「営業収入」ではないのです。すなわち、現金として受け取ったものが「営業収入」ということになります。

同様に「仕入高・諸経費」には「支払手形」・「買掛金」等の買掛債権が含まれています。現金が支払われていないものも含まれていますので、「仕入高・諸経費」=「仕入支出・経費支出」とはなりません。現金で支払ったものが「支出」となるわけです。

本題に入る前に、今回は、浅田次郎の長編、『地下鉄に乗って』のプロット抽出に挑戦してみました。

読み返しながら悲しさのあまり思わず涙を流しそうになったのは、終章近く、自分を孕んでいる母(お時)にみち子が訊ねる場面でのことでした。

「私を生んでくれたお母さんの幸せと、私の愛した人の幸せと、どちらかを選べって言われたら・・・」
「あのね、お嬢さん。親っていうのは、自分の幸せを子供に望んだりはしないものよ。そんなこと決まっているさ。好きな人を幸せにしてやりな」
「ありがとう、おかあさん。ごめんね」
ほんの一瞬のことだった。みち子はお時をからめとるように抱くと、もろともに石段を転げ落ちた。二つの体は滝のように雨走る急な勾配を、激しく弾みながら落ちていった。

その晩は、真次の兄昭一が地下鉄に飛び込んで轢死した日。佐吉が叫ぶ。

「ああ、いったい何て晩だ。俺がいったい何をしたってえんだ。あんまりじゃねえか、俺ァ一晩に、子供を二人も殺しちまった」

人物相関図(『地下鉄に乗って』浅田次郎)

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年末年始は「資料作り」に専念させていただきますので、一週間ばかりお休みさをいただきます。

みなさま、どうか佳いお年をお迎えください。