企業の安全性をみる5つ目の指標に「長期資本収支」があります。
企業の持つ安定的な返済力を見て、現在の長期借入金は何年で返済可能かを示します。
もちろん返済期間が短ければ短いほど安定性は高いとみなされますが、どの金融機関も10年以内であることを企業に求めています。
信用金庫の中には、返済期間を「20年以内」とするところもあると聞いていますが、あくまでも10年以内を目指しましょう。
長期資本収支算出式
長期資本収支=長期借入金 ÷ (経常利益 × 0.5 + 減価償却費)
経常利益 × 0.5 + 減価償却費 = 償還原資(キャッシュフロー)
長期借入金 = 長期借入金 + 延払手形 + 設備未払金
サンプル会社
サンプル会社の「長期資本収支」の算出
長期資本収支 3.0 =長期借入金 43.1 ÷ (経常利益 17× 0.5 + 減価償却費 6)
自社の決算書・試算表で、欠かさずにこれまで勉強してきた安全性を見る、「自己資本比率」・「固定長期適合率」・「長資本収支」・「流動比率」・「ギアリング比率」を必ず暦年・暦月毎に確認し続けてください。
資本構成の健全性を見る指標に、「当座比率」があります。これは「流動比率」とともに短期の流動性を検討する指標です。当座比率算出式当座比率=当座資産(現預金+受取手形+売掛金)÷ 流動負債
サンプル会社当座比率
資本構成の健全性を見る指標に、「当座比率」があります。これは「流動比率」とともに短期の流動性を検討する指標です。当座比率算出式当座比率=当座資産(現預金+受取手形+売掛金)÷ 流動負債
サンプル会社当座比率
当座比率 38.5%=当座資産(現預金+受取手形+売掛金) 190.9÷ 流動負債 495.8
次回は回転率を勉強することにします。