経営改善計画書を作成するときに真っ先にすべきことは、「黒字同業他社」および「同規模同業他社」の資料を整え、自社の売上高経常利益率が「黒字同業他社」・「同規模同業他社」の水準に達しているかどうかを確認しておく。
そして製造原価明細書(売上高と総利益も書き加えておく)の売上高総利益率が水準に達していないときは、売上高を含めて、製造原価明細書のなかのどの科目を重点的に改善すべきかのめぼしをつけておこう。
それらを終えてから、「損益計算書」と「貸借対照表」とあわせて「資金収支表」まで作成しておく。
経営改善計画書のほとんどが、損益計算書と貸借対照表は作成しても「資金収支表」を作成して、貸借対照表の現預金の増減といっちしているかどうかの確認まではしていない。
会社にとって一番大切なのは現預金が増加すること。
「貸借対照表」の「現金預金」の増減と「資金収支表」の「現預金」の増減が一致していなければ、貸借対照表の「資産合計」と「負債・資本合計」がたとえ一致していても、必ずどこかに間違いが存在する。
損益計算書で赤字なのに、自己資本が増加という奇妙な「経営改善計画書」を目にしたときは驚いた。
資産項目なら「売掛金」か「固定資産」に、負債・資本項目なら、「買掛金」・「未払費用」・「自己資本」のうちのどこかに間違いが潜んでいるので、それを見つけて修正をしておく。
注
同じことを何度も繰り返します。見ているだけでは何も身に付きません。自分でも実際に作成してほしい。
これを何度か繰り返すなら、コンサルタントや銀行提出してくる「企業分析」と同じ資料が、作成できるようになれます。