今年も、もう師走。
歳を取ってから、時間が進むのが著しく早くなった。
毎日終日、読書をしたり、パソコンと睨めっこをしている。
だから目が著しく疲労し、白眼の血管をしばしば切らす。
「1日働き続けた目に気持ちいい蒸気温熱ピロー」なるものを、妻が買ってきてくれた。
すぐに試してみる。
レンジでの加熱時間は600Wで30秒。
表示をじっと見ていた。
秒が進むのがとても遅く感じる。
5秒、4秒、3秒、2秒、1秒、ゼロ。
レンジの秒数がゼロになったとき、私の恩師が亡くなったときの光景と重なる。
先生は、朝食をとっているときに、体がゆっくりと傾いていって、椅子に座ったまま床に倒れると、そのまま亡くなっていた、と奥さんから聞いた。
わたしも既に75歳を過ぎた。
1日は1440分。
1年で換算すれば365日×1440分。
人生80年とするなら、365×1440×80で、42,048,000分。
80年の人生を仮に1日24時間で換算するなら、わたしは現在、23時30分のところにいる。
残りの命はわずか30分。
高校時代は進学校に在学していながら、怠け放題に怠け、われながら実に無為な時間を費やしてしまった、と今もってそのことを深く後悔している。
だからこそ、この残りの30分を、終焉のゼロ秒になるまで、精一杯に生きて、その時間をできる限り取り返してみたいものだと思っている。
わずか1秒の無駄もできない。
昨夕から『マディソン郡の橋』の姉妹編『スローワルツの川』を読み始めた。
この歳になって男と女の関係などどうでもいいようなものだが、これを読み終えたあとには、「お前がこれからまた何かを書こうとしているなら、いま一度、読み直してみたらいい。読み落としているところが必ずあるはずだ」との「天の啓示?」を感じたので、「息子の婚約者と恋をして結ばれ、何もかもを失っていく、イギリス議会下院議員の人生」を描いた悲劇『ダメージ』(ジョセフィン・ハート)を読むつもりでいる。
女に人の心の中の動きというものが、この歳になっても、いまだにわからない。
それを分かりたくて、何度も何度も読み返してはいるのだけれど、昔から大の苦手な数学の問題を解いているようなもので、やはりわたしには難しすぎる。
でもどうあっても、理解する切っ掛けだけでもいいので、『マディソン郡の橋』・『スローワルツの川』・『ダメージ』のこの三冊の中から、何とか掴み取りたいものだと思っている。
すでに書きたい小説の「テーマ」と「プロット(設計図)」が整っているので、『ダメージ』を何回か読み返してから、来年6月に応募する小説の原稿を書き始めたい。
もちろん、応募するまで、何度も書き直すことになるとは思うけれど、文章を書きながら「工夫」をし続けるのは、ボケ防止にもなり、一石二鳥なのだ。
さて話は変わって、本来のテーマである、「貸借対照表予算作成」のために準備すべき第三のものとして、今回は「減価償却費」に取り組んでみる。
次回のテーマは「社会保険・税」