わたしが亡父から引き継いだ会社は運送業ですから、製造業のような「製造原価明細書」の作成は必要とされていないもので、実を申し上げますと、「原価分析」についてはまったくのド素人なのです。

でも運送業でも「損益計算書」は以下のようになっていますから、「製造原価明細書」作成の目的は、つまり一言でいえば「売上高」を伸ばしながら「売上原価」を可能な限り削減し「売上総利益」を大きく膨らませていきなさい、ということになります。

当然といえば当然のことなのですが、働く人たちのことを機械と同じようにみているところが窺えてならず、わたしのようにすこしばかり「マルクス経済学」を齧ったことのあるものにとって、はいそうですかと素直にうなずけない箇所があるのです。

そしてこのことが経営者として非情に徹することができないという弱みにもなっていることは熟知しています。

でもそんなことをいつまでも語っていたら、テーマが別のところに飛んで行ってしまいますので、言い訳はこれぐらいにして、話を先に進ませていただくことにします。

「損益計算書の仕組み」についてのお話です。

利益には「売上総利益」・「営業利益」・「経常利益」・「税引前当期利益」・「当期利益」の5つがあります。

銀行が最も重視している利益は「経常利益」です。

「損益計算書の仕組み」

売上高

売上原価

売上総利益

販管費

営業利益

営業外収益

営業外費用

経常利益

特別利益

特別損失

税引前当期利益

法人税等

当期利益

そして「売上原価」(= 製造原価)の明細

外注費

材料費
期首材料卸高+材料仕入高-期末材料棚卸高

労務費
賃金給料
法定福利費
法制福利費

経費
減価償却費
修繕費
電力料
燃料費
消耗品費

当期製品製造原価
当期総製造費用+期首仕掛品棚卸高-期末棚卸仕掛品棚卸高


具体的な改善技法

外注費
価格折衝・購買発注方法の改善・新規購買先の開拓
外注のランク付け・外注先の指導・検査チェックリストの活用
外注方針と内作・外注基準の明確化

材料費
材料取りの改善(歩留りの向上)
不良率の低減(検査体制の確立・パレート図による原因究明・自動停止装置)
素材の変更
設計の見直し
価格折衝・購買発注方法の改善・新規購買先の開拓

エネルギーコスト
省エネ機械導入・メーター管理・廃熱利用

労務費
賃金制度の見直し・QC活動
精算日程計画・進度管理
行程管理・作業の標準化

経費
機械の自動化
時間分析
段取り
物の流れによるレイアウト改善
価値を生まない作業をなくす
欠品防止
目標管理(予算制度・標準原価計算の導入)

参考図書「製造原価の削減方法」(株式会社経営ソフトリサーチ「企業調査セミナー」教材から)

「原価分析」についてわかっているのはこれくらいのものです。したがって、もう少し勉強してのちに、あらためて取り組むことにさせていただきます。

今日の最後に、恐ろしいほどに増大をし続ける「コロナ患者数」の統計を掲げておきます。