掲載した北アルプス連峰の写真は、わたし太郎の遠祖の地、長野市大岡からの眺望です。テーマには何のかかわりもありません。

会社設立者の長男というだけで、何ら特別な才覚を有しないわたくしが経営者として歩いてきた人生は、まさに登山ににも似て、実に辛く苦しいものだった。

しかし下山して振り返って眺めてみれば、実はこんなに美しい人生だった、というのは嘘。魑魅魍魎が跋扈する世界そのものでした。

でもその一方では、わたしを支えてくださった数多くの心優しい方々がおります。北アルプス連峰の写真を見ていると、何故かその方々のことが偲ばれてなりません。

このブログを読まれる方々へのお願い

頁にただ目を通されるだけではきっとなんの役にも立てないと思います。

自分が経営する会社の試算表なり決算書を手元に置いて、実際に「資金収支表」・「使用総資本経常利益率」・「自己資本比率」・「固定長期適合率」・「長期資本収支」・「流動比率」などを自分で計算されて、「財務諸表諸指数」の上位・中位・下位のどこに位置するかを確認し続けてください。

そうするなかから、自分が経営する会社の問題点が浮かび上がってきて、予算作成時に今期は何をテーマにして改善していこうかという目標が見えてくるはずです。

それらのなかで最も重要視しなければならないのは、「売上高経常利益率」です。これさえ改善し続けていくなら、他の諸指数も同時に好転していくはずです。

前にもお話ししましたが、「客数×客単価」の改善に次ぐ改善が、「売上高経常利益率」を高めていくものであり、莫大な投資をするのは二の次だということを常に念頭に置き、会社運営をすすめていただきたく思います。

収支尻はプラスかマイナスか

さて今日のテーマは、「収支尻はプラスかマイナスか」です。「資金収支表の作成(2)」の頁で、「経常収入」―「経常支出」=「経常収支尻」という式を学びました。

資金収支表の計算式

経常収入(A)= 売上高+営業外収益

―(期末売上債権―期首売上債権)

経常支出(B)=((売上原価+販売費)―減価償却費)

+(期末棚卸資産―期首棚卸資産))

―(期末仕入債務―期首仕入債務)

+(支払利息・割引料+その他の営業外費用)

経常収支(C)=(A)―(B)

 

経常収支尻の要約

経常利益+減価償却費-運転資金負担増

会社の資金を預かった四十五年前のことです。

売上が上がった翌月に資金が減り、売り上げが下がった翌月に資金が増加することを不思議の思ったことがあります。

いま思えば当たり前のことです。

だって売上が上がったとしても、現金収入の小売業は別として、入金は翌月・翌々月・三か月後あるいはもっと先になります。しかし売上に掛かった経費は、売上が入金されるまえに支払わなければならないのですから。

このことを簡単な式で表してみましょう。

売上債権+棚卸資産>買入債務

増加運転資金が必要。売り上げが減少した時には資金余裕が発生。

売上債権+棚卸資産<買入債務

資金が必要。売り上げが増加したときは資金余裕が発生

注意

資本収支尻がマイナスの場合には、基本的な問題がはらまれていて、特に二期連続の場合には、そく改善に取り組む必要があります。

ケーススタディ(1)

ケーススタディ(2)