今日は会社を休んで、半年ごとの歯科検診に出掛けた。

お世話になっている病院は、わたしの住まう街から、自動車に乗って1時間半ほどかかる、歯学部附属病院である。

どうしてそんなに遠くの病院へと疑問に思われる方がいるかもしれない。

30年ほど前、わたしは歯の重い病気にかかり、町の歯科医では手の施しようもなく、危うく命を落とすところだった。

義父の後輩で、当時その大学で歯学部長をしていた口腔外科の権威者を紹介され、その教授のお陰で命拾いをした。

口腔外科に三週間の入院してことなきを得、退院してからも、二週間ごとに通院を続け、途中で口腔外科から歯周病科へと代わり、以来年に月に二回、二か月に一回、半年に一回へと変わったが、定期的に検診を受け、今日に至っている。

大学病院から「定期検診のお知らせ」のハガキが届くので、わすれずに検診の予約を入れることができる。

80歳になる大先輩(元大学教授)は既に自分の歯が1本もなくなってしまったというけれど、わたし太郎は入院する原因となった奥歯1本をのぞいたら、すべて自分の歯のままである。

「定期検診のハガキがいってから予約日までのひと月の間どんなに一所懸命になって歯を磨いたところで、歯科医が見れば、半年の間、手を抜いてきたことはすぐにわかってしまいます。他の患者さんとは違って、熊井さんが毎食後欠かさずに、丁寧に歯磨きをされてきたことは、歯と歯肉を拝見しただけで、検査をするまでもなくわかります。半年前の状態とまったくかわっていません。患者さんの中で群を抜いた優等生です。今日も磨きにくいところの汚れを取るだけでおしまいにしましょう」

もう何年も前に、担当医から褒めてもらった。今日の健診でも、同じ言葉をいただいた。

「経営分析」も同様で、毎日欠かさずに続けることで、「計数」を読み解く力が蓄積されていく。

本にただ目を通しただけで「経営分析」を語っているのか、実際に苦労して、自分の手で「経営分析」に取り組んできたかどうかは、「計数」を読み解く力のあるものからみれば、すぐに分かってしまう。

食後の歯磨きと同じように、20分でも30分でもいい、毎日たゆみなく「計数」の勉強を続け、二世経営者の中で群を抜いた優等生になっていただきたく、心から願っている。

経営分析の問題2(講習会資料より)

「連続貸借対照表」に基づいて、「財務諸指標」の空欄(黄色い部分)を埋めてください。

財務諸指標の作成


「連続貸借対照表」



前回と今回の解答は次回に掲載。