「貸借対照表」も「損益計算書」も決算が終われば二度と見ることのない経営者が大半でしょう。でもそれは実に勿体ないことです。だって完璧な人間が存在しないように、完璧な決算なんてありえないからです。どこかに「反省すべき」ところ、まだまだ「改善」し続けなければならないところが必ず残されているはずです。

「反省すべき」ところ、「改善点」を見つけるためには、一日の内で二三時間、週の内一日だけでもいいですから、自社の財務指数と同業他社の財務指数とを見比べてください。

今日は、「製造原価明細表」の勉強をします。同業他社の財務指数を手元において、自社の「製造原価明細書」も忘れずに算出してください。

製造原価明細書
原材料費(P) = (A)+(B)-(C)
原材料期首棚卸高(A)
原材料当期仕入高(B)
原材料期末棚卸高(C)

労務費(R)

経費(S)
電力費
外注加工費
減価償却費
賃貸料
・・・

合計(T)=原材料費(P)+労務費(R)+経費(S)
仕掛品期首棚卸高(D)
仕掛品期末棚卸高(E)

当期製品製造原価(U)=(T)+(D)-(E)

製造原価明細書(サンプル)
材料費 878
 期首材料棚卸高     99
 材料仕入高      868 
 期末材料棚卸高 89
労務費 163
 賃金         134
 法定福利費       23 
 福利厚生費 6

外注費 305

諸経費         277
 減価償却費      77
 修繕費        35
 電力料        55
 燃料費        62
 消耗品費       36
 その他        11

当期総製造費用    1623
期首仕掛品棚卸高    14
期末仕掛品棚卸高    14
当期製品製造原価   1623

日本政策金融公庫(「経営改善支援セミナー」資料より)