今朝の「朝日新聞エデュアvol.38」6面に、「今後必要な『第3の人材』」とはと題して、「会社に入ってから数学的素養が求められるようになっている」のに、「日本では大学受験のために、高校で文系、理系に分かれて、大学以降も交わらないことの問題点が指摘されている」、との記事が掲載されていた。

「数学の言葉は外国語に近いユニバーサルな言葉です。全分野をつなぐのが数学」で、「中学・高校時代に数学から脱落してしまうと、その後の選択肢がかなり狭まれてしまい、30代、40代になってから、あのときに勉強しておけばよかったと後悔することになる」とも書かれている。

「この方程式は美しいでしょう」ではなく、「数学を勉強すると給料が倍になるでしょう」といったほうが、学生は興味を持ってくれるかも知れません、との結論だった。

名門私大の「数学科」を卒業した弟とは違って、わたしは数学の問題を自分の力で解いたためしは一度もなく、たんなる暗記物でしかなく、その暗記さえも面倒がって、勉強をしないまま試験に臨み、毎回赤点ギリギリで、辛うじて高校を卒業できた。

そんなわたしにとって、もう七十の半ばを過ぎたからどうでもいいようなものの、東野圭吾の作品に中に出てくる帝都大学の物理学者「ガリレオ」とあだ名される湯川学准教授のような学者を目指しなさいと言われているようなもので、実に空恐ろしい記事であった。

「いま人類が直面する課題は、融合した知識でないと解けません。例えば環境問題にしても、物理、化学、経済、医学などの知識が必要です。一人の頭の中に多くの知識を持っている人が救世主になると思います。その際、キーになるのが数学です。数学ができないと、いろんなものをつないでいくことができません」

わたしは「マルクス経済学」だから算数程度の知識でよかったようなものの、「近代経済学」を専攻する学生たちにとっては、必読書、サムエルソンの『経済原論』は確かに数学の知識なくしては読み通すことはできない。さぞかし大変な思いをしたことだろう。

そういえば『落下る』という作品の中で、東野圭吾は「ガリレオ」にこう言わしめている。

「君はいままでにどれだけ科学について勉強した? 理科が苦手だといったが、それを克服する努力をしたことがあるのか。早々に投げ出して、科学から目を背けてきたくちっじゃないのか。それならそれでいい。一生、科学とは関わらないことだ。困ったときだけ警察手帳をかざし、さあ謎を解けと科学者に命令するようなことはしないでもらいたい」

わたしも苦手科目を克服するための努力さえ投げ出してきた人間だ。そしてこの世の中の大半の人が、わたし同様に、青春時代に時間の無駄遣いをしてしまったことを反省し、そんな自分であったことをいまさらどうにもなりはしないけれど、どうにかしたいものだとと思い悩んでいる。

わたしたちが「文学」に心惹かれ、映画を観て感動するのは、このようなどうにもならない思い、すなわち一度は諦めた人生をどうにか克服しようと日々努力し続ける主人公の姿に美を感じ、そして共感を覚えるからではなかろうか。

またまた本題を忘れて、寄り道をし過ぎました。

今回のテーマは貸借対照表予算作成のための「棚卸」の回転期間の算出・歴月残高の算出に取り組むことにします。

前回と同様に、「損益計算書予算」に基づいて、前期「売上高」と前期「棚卸」から「棚卸回転期間」を算出することで、「貸借対照表予算」における「流動資産」のなかの「棚卸資産」の歴月残高を算出します。

前期の損益計算書「売上高」と「棚卸」残高


棚卸回転期間=棚卸 ÷ 月平均売上高 = 0.1(実際は0.072

この回転期間(0.072)を暦月売上高予測に掛けることにより、「棚卸」残高を算出できます。




次回のテーマは「買掛金回転期間」の算出。